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コロナ禍で破産申請に追い込まれたXFL

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準備に準備を重ねたはずの第2の挑戦は、コロナ禍によって吹っ飛ばされてしまった。2月8日に開幕したプロリーグ、XFLが4月10日に運営を停止し、職員を解雇した後、13日に日本の民事再生法にあたる連邦破産法11条の適用を申請したのだ。

XFLはスーパーボウルの後も残るファンのフットボール熱を活用し、2月に開幕するスプリングフットボールのアイデアによって、2000年にプロレス団体WWEの会長兼CEOのビンス・マクマホン氏が最初に起ち上げた。NFLの対抗リーグを目指したプロレス流の過激な演出もあり、開幕当初は注目されたがその後は低迷し、1シーズン限りで活動停止に追い込まれたのである。

ただスプリングフットボールのアイデアは残り続け、いくつかの新興リーグが挑戦したものの、いずれも失敗に終わった。昨年はアライアンス・オブ・アメリカンフットボール(AAF)が数週間しかもたずに終了している。

対してマクマホン氏もXFL復活を2017年に表明。2000年とは打って変わってNFLのマイナーリーグ的な存在を鮮明にし、安全面を打ち出した独自ルール、地上波を含めた複数のテレビネットワークとの契約など、2年という準備期間をかけて今年2月の開幕にこぎ着けたのである。8チームが10週にわたってレギュラーシーズンを戦い、4チームによるプレーオフとチャンピオンシップが開催されるスケジュールだった。

準備の甲斐あって開幕週からの平均観客数は1万8,000人を越え、第3週のニューヨーク・ガーディアンズ対セントルイス・バトルホークスでは2万9,554人を記録している。テレビの平均視聴率も1.9とまずまずの数字だった。

しかし、そこに新型コロナウイルスの流行がアメリカでも始まったのである。感染者が急増する中、3月8日の第5週を終えた時点でシーズンの中止に追い込まれた。さらにシアトル・ドラゴンズの本拠地センチュリーリンク・フィールドの職員が検査で陽性になったこともわかり、この決断は致し方なかったといえる。

その後もアメリカでの流行は拡大し、スポーツを行える状況にない中で新興リーグであるXFLの体力は削られていったようだ。そして3月10日、電話会議でリーグの運営を停止すること、一部のリーグ幹部を除く全職員を解雇、来シーズンに関しては白紙であることを通達したのである。マクマホン氏は「現在取り巻く環境が不安定なことからXFLの運営を一時停止し、次の段階を判断していきたい」との声明を出した。

さらに週が明けた13日の連邦破産法11条の適用申請に至っている。申請の発表文でXFLは「XFLは、フットボールを愛する何百万もの人々の心と想像力をすばやく獲得しました。しかし残念ながら、新規事業であるわれわれは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の危機による経済面での深刻な影響や不確実性と無関係ではなかった」と記している。

申請書類によればリーグの株式は76.5%をマクマホン氏がオーナーでXFLの運営企業だったアルファエンターテインメントが、残りの23.5%をWWEが所有している。最も高額な債権者はセントルイススポーツ委員会で160万ドルに達している。地元紙セントルイスポストディスパッチによると、XFLはセントルイス市に1試合ごとに10万ドルを支払う契約を結んでいたということだ。

またダラス・レネゲードスのヘッドコーチ、ロバート・ストープスも雇用契約で100万ドルの、その他7チームのヘッドコーチ全員も債権者となっている。またアパレルブランドの47ブランドとチケット販売業者のチケットマスターも債権者リストに名を連ねた。

経済アナリストによればマクマホン氏は最初の数年間で5億ドルの資金を投入する予定だったという。ただ今回速やかに申請したことでマクマホン氏が保有するXFL以外の資産に被害が及ぶリスクの一部を回避することができる模様だ。

また適用申請されたのが連邦破産法11条ということで、もしXFLを救済し再スタートすることを目指す企業などが現れれば資産を売却することで再生の道が残されていないわけでもない。ただアメリカでスポーツ復活の道が見えない状況ではその可能性はかなり少ないと言わざるを得ないだろう。可能性がないと判断されれば事業を終了し、会社清算の手続きを規定する第7条の適用申請に移行することになると思われる。まったく残念でならない。

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